青酎

青酎(青ヶ島酒造)

麹:麦麹

種麹菌:白麹

度数:35度

総合評価:★★★★

香り:★★★★

→一癖以上もある芋の香り。芳香の塊が、来る。

口当たり:★★★

→ドライ感。その強さはやや人を突き放すきらいすらある。

味の広がり:★★★★

→香ばしさ・癖のある甘さ・灼けつく辛さ。

後味:★★★

→焦がしたような麦の後味が舌に強く強く残る。

評価時の呑み方:ロック

評価日:2004/04/20

備考:*****

総合コメント

八丈島の南、青ヶ島という島で造られる焼酎。その島の杜氏7人がそれぞれ独自で製造している焼酎の総称がこの「青酎」。 中庸という言葉はこの銘柄には似合わない。野太い島男の酒という印象の、野趣溢れる個性的銘柄。 流刑となった薩摩人が闇でこしらえていた密造酒に端を発すると聞くが、昔の焼酎はここまで腰が強かったのか、あるいはこの島独自のルーツによるものなのか。
からからと焦がしたような麦の香ばしさと、分厚い芋の甘さが渾然一体となった味の塊は迫力充分で、最大の魅力。都会的という言葉からはとても遠い、土着的な味わいである。
但し、ネックになりそうなのがこの味の残り方。 即ち、これを呑んだ後暫くは他の味が判らなくなる。勿論後味が極めて強いからだが、むしろ味の「記憶」が強烈だからのような気がする。他の味わいを薙ぎ倒し圧倒する様子は暴走機関車のようである。 ラスト一杯にとっておくのが適切かもしれない。 引き立てるものも、引き立てられるものも必要がない孤高、完結した個性。 ちなみに、この銘柄は造り手によって味が微妙に変わるらしいが、この辺り、いかにもアナログでいい。またいつか呑んだ時、印象が変わるのが愉しみである。
正価でも一升5200円!と比較的高価いが、その分の価値はある。好き嫌いが綺麗に別れる銘柄だと思うが(はっきり「合わない」と言う人もいる)、この個性の虜になる人もまた多い。

2004/04/20