なかむら

なかむら(中村酒造場)

麹:米麹

種麹菌:白麹

度数:25度

総合評価:★★★★

香り:★★★

→軽やかだが決して薄弱ではない。

口当たり:★★★

→最初は少し辛口の印象を受けるが、

味の広がり:★★★★★

→芋焼酎を象徴するあらゆる要素がバランスされて、

後味:★★★★

→そして、撫でるように優しい余韻が残る。

評価時の呑み方:お湯割り

評価日:2004/09/30

備考:*****

総合コメント

使用されている芋・米、そして麹にまで出自がラベルに記載されている(モスバーガーの店頭を連想させるが)。そのラベルによると、杜氏の方は杜氏歴50年とのこと。手造り、かめ仕込みであることを謳う銘柄らしい。まず、薫りは凪のように穏やか。そして味それ自体も極めてスタンダードなのだが、呑み進めるうちにその奥行きが非常に深いことに気付く。味わいの基底はどちらかというと甘みにあると思うのだが、そう単純に割り切れるとは思わない。その甘みと抑制された辛さ、そして控えめなコクが複雑に交錯するさまは筆舌に尽くしがたい。味わいを要素分解することすら、この銘柄の前ではもはや野暮である。また、コク、といっても意味するところは広いが、ここでは上質な芋の質感が凝縮されているイメージで使っている。しかもこのコクが、見事なまでに自己主張しない。「俺って旨いでしょ」的押しつけがましさがないのだ。 このさりげなさは最後まで変わらず、後味まで至極穏やか。いつの間にかいなくなった、かのように消えるのだが、そのコクに対する喪失感・寂しさすら感じる。舌が懐かしがっている。 ・・・・呑む毎に心の奥底からじわじわと滲み出る静かな昂揚感、この感覚を伝えるのは難しい。日常でささくれ立った気持ちもふわりと受け止めるような落ち着きは鎮静剤のようでもある。ともかく、このインパクトらしからぬインパクトに乾杯。善き友人に巡り会えたような気分である。 親友として是非手許に置いておきたいところだが、入手はやや困難な模様。勿論、購入できなくとも外で呑むことはできるのだが、この銘柄は家でゆったりと呑むのに向いている気がする。その入手価格は2300円程度。

2004/09/30